
まずは火災保険の基本をおさらいしましょう。
※ この記事は、2021年1月時点での情報を参考にしています。
火災保険の保険金額(補償額)の決め方は?など基本をおさらい!

火災保険の保険金額(補償額)は、評価額いっぱいで設定すると覚えておきましょう。
評価額とは、火災保険をかける「建物」や「家財」の保険金額を決めるための指標となる金額です。
現在の評価額は【再調達価額】もう一度同じ家を建てたり、家財を買った時にかかる費用となっています。
そのため、新築の家を購入したり、建てたりした場合は、建築費用(建物評価額)をそのまま建物の保険金額として設定する必要があります。
火災保険の建物評価額よりも保険金額を下げると、損害にあった時に十分な保険金を受け取ることができません。
また、建物評価額よりも高めに保険金額を設定しても、評価額以上の保険金を受け取ることができず支払う保険料は高くなってしまいます。

建物が損害にあった場合、家の中にある家財も損害がある場合が大半です。
台風で電柱が家に倒れてきたら、建物のみに火災保険をかけていた場合、電柱が倒れたことによってテレビなどが壊れたとしても家財の保険金は受け取ることができません。
その後の生活を考えて、家財も火災保険に加入しておくようにしましょう。
火災保険の保険金額の決め方についてこちらで詳しく紹介しています
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火災保険金額の決め方ってどうするの?
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火災保険料は計算できるの?

火災保険料は、建物・家財の保険金額、補償する内容、建物構造、都道府県など、さまざま要因によって変わり、火災保険会社の利益や料率算出団体が算出する純保険料率によっても変わってきます。
純保険料率が変わることで、同じ保険金額、同じ補償内容、同じ建物構造、同じ都道府県であっても保険料は変わってきてしまいます。
純保険料率を参考に各火災保険会社が付加保険料率(保険会社が保険事業を行うために必要な経費などの費用)をプラスして保険料が決まるので、純保険料率が上がれば保険料も上がってしまいます。

値上げ率についてはこちらで詳しく紹介しています。
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火災保険が支払われるのはどんな時?

火災保険の支払い例を紹介しましょう。
- 【火災】家が火事になってしまった
- 【落雷】落雷の影響でコンセントにつないでいたパソコンが動かなくなった
- 【破裂・爆発】ガス爆発などで建物や家財に損害を受けた
- 【風災・ひょう災・雪災】台風で屋根が飛ばされて家財もびしょぬれになった
- 【水災】集中豪雨で家の中まで水浸しになって、電化製品も壊れた
- 【水濡れ】上の階から水濡れして天丼や床の張り替えが必要になった
- 【物体の落下・飛来・衝突】石が飛んできてガラスが割れてしまった
- 【騒じょう・集団行動などによる破壊】デモによって建物が壊された
- 【盗難・盗難による破損・汚損】ガラスを割って泥棒が入り、盗まれた
- 【偶然な事故による破損・汚損】子どもが遊んでいる中で、窓ガラスを割ってしまった
【】に入っている補償に加入していれば、こんな時でも保険金を受け取ることができます。
火災保険に加入している場合は、火災だけでなく他の損害であっても保険金をもらわないと保険料が無駄になってしまいます。
自費で何でも直してしまわずに火災保険を活用しましょう。
もっと支払い事例が気になる方はこちら!
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空き家でも火災保険に加入することは必須です。
しかし空き家の場合は、個人向けの火災保険では加入できないため、法人向けの火災保険に加入する必要があります。
法人向け火災保険はこちらで紹介しています。
火災保険料の支払いは月払い・年払い・一括払いから!
火災保険料の支払い方法は、各火災保険会社によって異なりますが、大体1か月ごとの月払い・1年ごとの年払い・契約時に全て支払う一括払いから選ぶことができます。
契約年数は1年~10年が多く、新築で火災保険に加入する場合に住宅ローンと同じ年数の35年一括契約・支払いというのは難しいと思います。
多くの火災保険会社では、一括払いを選択すると割引される制度も用意されています。
火災保険料は1年契約であれば1年分を一括払い、10年契約であれば10年一括払いとなります。
火災保険は住んでいる間中加入しておくべき保険なので、長期一括払いを選択した方が保険料も安く収まりおすすめです。
賃貸住宅の火災保険は?
賃貸住宅の火災保険は、月々の支払いではなく契約年数分一括払いとなります。
賃貸用火災保険の契約年数は、1年または2年から選ぶことが多いです。
不動産会社に勧められた通りの火災保険に加入する場合は、2年分の火災保険料が初めに支払う契約金の中に入っています。
火災保険の相場(賃貸編)はこちらで紹介しています
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賃貸用火災保険の相場を大公開!一人暮らしの火災保険料はいくらかかる?
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火災保険の相場(中古住宅)【最新版】を公開!
火災保険料の相場と言っても、どんな家でどこに建っているのか、どんな補償をつけるのか、保険金にいくらかけるのかなどによって大きく変わってきてしまうので一概には言えません。
しかし、多くの方が火災保険料ってどのくらいかかるんだろうと気になっていると思いますので、火災保険の相場を火災保険7商品、共済2商品を比較して出してみました。

中古一戸建て・マンションの火災保険料の相場
建物構造
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火災保険の相場(保険期間:1年)
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非耐火木造戸建て
(H構造) |
火災保険 |
16,000円~46,620円
|
火災保険+地震保険 |
30,400円~88,820円
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鉄骨・耐火木造戸建て
(T構造) |
火災保険 |
9,600円~26,670円
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火災保険+地震保険 |
17,400円~54,180円
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マンション
(M構造) |
火災保険 |
7,200円~15,130円
|
火災保険+地震保険 |
13,050円~36,590円
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こちらは、火災保険7商品、共済2商品の最安値~最高値を相場としているので、料金の差が大きく出てしまっています。
火災保険料の見積もり条件
- 保険金額:一戸建て:建物1500万円、家財500万円 マンション:建物1000万円、家財500万円
- 基本補償:契約できるもの全て(火災~破損など)
- 保険期間:1年間
- 建物場所:東京都
実際に火災保険料を見積もってみると、見積もり条件によって火災保険料が安い商品は変わってきてしまいます。

商品ごとの火災保険料も公開!

火災保険会社 「商品」 |
日新火災 「住自在」 |
セコム損保 「セコム安心マイホーム保険」 |
楽天損保 「ホームアシスト」 |
損保ジャパン 「THE すまいの保険」 |
セゾン自動車火災 「じぶんでえらべる火災保険」 |
ソニー損保 「新ネット火災保険」 |
ジェイアイ傷害火災 「ieho」 |
県民共済 「新型火災共済」 |
こくみん共済coop(旧 全労災) 「住まいる共済」 |
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H構造 | 火災保険料 | 30,750円 | 46,050円 | 35,690円 | 46,620円 | 46,250円 | 36,162円 | 38,620円 | 16,000円 | 地震共済金込み47,000円 |
火災+地震保険料 | 68,750円 | 84,050円 | 73,690円 | 88,820円 | 84,250円 | 74,162円 | 76,620円 | 30,400円 | ||
T構造 | 火災保険料 | 19,100円 | 26,660円 | 19,580円 | 26,670円 | 24,450円 | 19,968円 | 22,340円 | 9,600円 | 地震共済金込み29,000円 |
火災+地震保険料 | 43,900円 | 51,460円 | 44,380円 | 54,180円 | 49,250円 | 44,768円 | 47,140円 | 17,400円 | ||
M構造 | 火災保険料 | 9,550円 | 12,590円 | 10,040円 | 15,130円 | 12,550円 | 9,510円 | 12,010円 | 7,200円 | 地震共済金込み18,000円 |
火災+地震保険料 | 28,150円 | 31,190円 | 28,640円 | 36,590円 | 31,150円 | 28,110円 | 30,610円 | 13,050円 |
※2021年1月の火災保険料を表示しています。
全部の火災保険料を確認してもわかりにくいので、気になる火災保険会社がどのくらいの火災保険料なのかを参考にしてみてください。
火災保険料を払いすぎているかもしれないと不安な方は、保険料が安い火災保険会社に見積もり依頼をしてみるのもいいと思います。
火災保険の相場(新築住宅)はどのくらい?

築浅割引が用意されている火災保険会社以外は築年数によって火災保険料は変わらないんです。
先ほど中古住宅の火災保険の相場を調査した火災保険7商品と共済2商品の中で、新築割引が用意されているのは、
- 損保ジャパン「THE すまいの保険」
- 日新火災「住自在」
- ソニー損保「新ネット火災保険」
この4商品です。
新築や築浅住宅で火災保険の選び方としては、この新築・築浅割引があるかどうかを始めに確認することで同じ補償内容や保険金額でも火災保険料を抑えることができるのでおすすめです。

また、地震保険は1981年6月1日以降に新築された建物であれば建築年割引(10%割引)が適用されます。
他の割引制度が気になる方はこちらもチェックしてみてください
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火災保険料を安くするコツは【割引制度を活用すること!】
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新築一戸建て・マンションの火災保険料の相場
建物構造
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火災保険の相場(保険期間:1年)
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非耐火木造戸建て
(H構造) |
火災保険 |
16,000円~34,530円
|
火災保険+地震保険 |
30,400円~75,130円
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鉄骨・耐火木造戸建て
(T構造) |
火災保険 |
9,600円~19,680円
|
火災保険+地震保険 |
17,400円~45,460円
|
|
マンション
(M構造) |
火災保険 |
7,200円~11,630円
|
火災保険+地震保険 |
13,050円~33,090円
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※2021年1月の火災保険料を表示しています。
木造一戸建ての場合、新築の方が割引される金額が大きくなるようで、最高値が約30%低くなりました。
比較している商品が異なるため、マンションは最高値が高くなってしまっています。
新築と中古で料金が異なる商品の火災保険料を公開!

火災保険会社 「商品」 |
日新火災 「住自在」 |
セコム損保 「セコム安心マイホーム保険」 |
楽天損保 「ホームアシスト」 |
損保ジャパン 「THE すまいの保険」 |
三井住友海上 「GKすまいの保険」 |
ソニー損保 「新ネット火災保険」 |
東京海上日動 「Total assist 住まいの保険」 |
ジェイアイ傷害火災 「ieho」 |
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H構造 | 火災保険料 | 25,450円 | 34,530円 | 27,730円 | 32,930円 | 29,300円 | 31,086円 | 32,330円 | 25,170円 |
火災+地震保険料 | 63,450円 | 72,530円 | 65,730円 | 75,130円 | 67,300円 | 69,086円 | 70,330円 | 60,170円 | |
T構造 | 火災保険料 | 15,700円 | 19,680円 | 15,400円 | 17,950円 | 14,400円 | 16,975円 | 18,450円 | 13,600円 |
火災+地震保険料 | 40,500円 | 44,480円 | 40,200円 | 45,460円 | 39,200円 | 41,775円 | 43,250円 | 36,110円 | |
M構造 | 火災保険料 | 7,500円 | 9,340円 | 7,880円 | 11,630円 | 8,850円 | 7,992円 | 9,760円 | 5,510円 |
火災+地震保険料 | 26,100円 | 27,940円 | 26,480円 | 33,090円 | 27,450円 | 26,592円 | 28,360円 | 22,390円 |
※2021年1月の火災保険料を表示しています。
今回は、新築住宅と中古住宅で保険料が異なる商品のみを紹介しているのですが、新築の火災保険では県民共済が一番共済掛金が安いことが多いです。
新築の火災保険料が詳しく知りたい方はこちらで新築住宅(戸建・マンション)に特化した相場を紹介しています。

火災保険を選ぶ時は価格ばかり比較してしまわないように注意しましょう。
火災保険・地震保険ランキングが気になる方はこちら!
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火災保険に地震保険を付けるとどこの会社が一番安いんだろう・・・ 保険料気になりますよね。 では、今回は火災保険に地震保険を付けたプランで保険料が一番安い保険会社をランキング形式でご紹介していきましょう ...
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特にマンションは保険料だけではなく、特約や必要な補償だけを選べることも重要!
マンションの火災保険でどこが良いか悩んでいる人は、保険料だけではなく、マンションに住んでいる人おすすめの特約があったり、必要な補償だけを選んで加入できるかどうかも重要な指標となります。
マンションに住んでいる人おすすめの特約
- バルコニー等修繕費用特約・・・バルコニーなどの共用部分に損害があった場合に補償してくれる
基本的にマンションの共用部分は管理組合の入っている火災保険で修理費用を負担するのですが、入居者の過失で損害が発生した場合は、入居者に修理費用を請求される可能性があります。
このような場合にバルコニー等修繕費用特約を付けていれば、修理費用を補償してくれるので安心です。
必要な補償だけを選んで加入できる
マンションの高層階に住んでいる場合は、大雨が降っても浸水することはあまりありません。
そのため「水災」補償をはずすことも検討できます。
最近では、マンション用プランには水災が含まれていないこともありますが、全ての補償がセットされている保険もあるので、必要な補償だけを選んで加入できる保険の方が良いでしょう。
火災保険をいくら払ってるか気になる方はこちらでマンションの火災保険ランキングを紹介しています。
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火災保険比較ランキング(マンション編)紹介!火災保険会社11社を比較!【最新情報掲載】
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