
保険金の支払い件数が多いということは、それだけ災害や住宅への損害が発生したということです。
近年の保険金の支払い件数を振り返ることで、北海道で災害が多いのか少ないのか、火災保険を利用して保険金を受け取っている件数が多いのか少ないのかを判断することができます。
北海道の火災保険年度別保険金支払い件数の推移
2017年度は31,729件と2016年度の5,079件の約6倍保険金の支払い件数は増加しています。
2017年度(2017年4月~2018年3月)に北海道で目立った災害は起こっていませんが、2016年8月20日から21日にかけて北海道常呂川・湧別川水害が起こっています。
台風と前線による記録的な大雨によって、常呂川が北見市常呂町で氾濫し、浸水・損壊家屋は3,700棟以上となったそうです。
これにより、火災保険への契約件数が増え、火災保険を活用して住宅や家財を修理した人が2017年度にかけて増えたと考えられます。

次に紹介する火災保険の年度別新規契約件数の推移のグラフを見ても明らかです。
北海道の火災保険年度別新規契約件数の推移
やはり、2016年度までと2017年度では火災保険への新規契約件数が大きく増加しています。
北海道の災害記録によると、2016年8月に起きた北海道常呂川・湧別川水害以前は、あまり台風による大きな災害は起きていないようです。

北海道の火災保険の水災補償付帯率・年度別推移
北海道庁の平成30年住宅・土地統計調査結果の概要(北海道分)を確認すると、2013年と2018年を比較すると、「一戸建」が2,900戸で0.2%増加、「長屋建」が5,500戸で5.4%減少、「共同住宅」は7万3,200戸で7.4%増加しているそうです。
住宅に占める割合では、「一戸建」は低下傾向にあり「共同住宅」は上昇傾向にあるそうです。
また、「共同住宅(マンション・アパート)」を階数別にみてみると、2013年と2018年を比較すると、「1・2階建」が1万200戸で3.1%増加、「3~5階建」が6万3,000戸で16.3%増加、「6階以上」は、ほぼ同数で推移しているそうです。
つまり、一戸建てよりマンション・アパートが増加していて、階数は3~5階建てが多いということになります。
水災による損害は一戸建ての方が床上浸水などの危険性が高まりますし、マンションだとしても1・2階の方が危険性が高いです。
しかし、マンションの3階以上に住んでいる人であれば、自宅が浸水する危険性は低くなります。

北海道の火災保険・年度別新規契約の【火災保険金額】相場
年度 | 新規契約1件あたりの 保険金額(円) |
2014年度 | 13,370,740円 |
2015年度 | 12,752,338円 |
2016年度 | 12,626,634円 |
2017年度 | 13,966,265円 |
こちらの表では、火災保険へ加入している人が契約した保険金額の相場を年度別に表しています。
※建物の保険金額も家財の保険金額も含めた保険金額の総額を表示していますので、ご注意ください。
北海道では、保険金額の総額が1,200万円~1,400万円程度ということがわかります。

契約する保険金額は自宅の建物と家財の再調達価額(再び同様の物を購入する時の金額)となり、必ず一致するわけではありませんので、参考程度でご覧ください。
北海道の火災保険・年度別新規契約の【火災保険料】相場
年度 | 新規契約1件あたりの 保険料(円) |
2014年度 | 20,911円 |
2015年度 | 20,248円 |
2016年度 | 20,181円 |
2017年度 | 32,277円 |
こちらの表では、火災保険へ加入している人が支払った保険料の相場を年度別に表しています。
2017年度は契約している保険金額も少し高くなっているため、それに伴い火災保険料も高くなっています。
また、火災保険の補償範囲を広げて契約している人が増えていることも考えられます。
建物だけに火災保険をかけていたとしたら、家財にもかけるようにしたり、火災だけを補償する契約から風災や水濡れなども補償範囲にしたりすることです。
また、契約年数を長期にすることで割引を得られることが多いため、契約年数を1・2年から5~10年に長期契約する傾向も高まっています。

北海道の火災保険料の相場は参考程度にご覧ください。
北海道の地震保険年度別保有件数の推移
こちらのグラフでは、北海道の地震保険の保有件数の年度別推移を表しています。

北海道の地震保険年度別新規契約件数の推移
こちらのグラフでは、北海道の地震保険の新規契約件数の年度別推移を表しています。
2014年度の新規契約件数が一番高くなっています。
気象庁が発表している震度5以上の地震を調べてみると、北海道で震度5以上の地震が起きたのは2014年7月が2004年以降はじめてでした。
2014年度の地震保険新規契約件数が増加しているのは、この地震が関係していると思われます。

2014年度は地震保険への関心が高まった年だと言えます。
北海道の地震保険付帯率の年度別推移
こちらのグラフでは、北海道の地震保険付帯率の年度別推移を表しています。
※付帯率は、当該年度に契約された火災保険契約件数の中で、地震保険を付帯している件数の割合を言います。
地震保険への付帯率を確認すると、2017年度では53.3%で北海道の中では一番付帯率が高くなっていますが、他の都道府県と比較してみると下から2番目の付帯率となっています。

今後も起こると考えて地震保険への加入を考えるべきだと思います。
北海道の地震保険・年度別新規契約の【地震保険金額】相場
年度 | 新規契約1件あたりの 地震保険金額(円) |
2014年度 | 7,851,402円 |
2015年度 | 7,948,262円 |
2016年度 | 8,112,887円 |
2017年度 | 8,300,889円 |
こちらの表では、北海道で地震保険へ加入している人が契約した保険金額の相場を年度別に表しています。
※建物の保険金額も家財の保険金額も含めた保険金額の総額を表示していますので、ご注意ください。
北海道では、保険金額の総額が780万円~830万円程度ということがわかります。

北海道の地震保険・年度別新規契約の【地震保険料】相場
年度 | 新規契約1件あたりの 地震保険料(円) |
2014年度 | 15,018円 |
2015年度 | 16,723円 |
2016年度 | 18,304円 |
2017年度 | 18,707円 |
こちらの表では、北海道で地震保険へ加入している人が支払った保険料の相場を年度別に表しています。
2016年度から地震保険料の金額が高くなっていますが、これは2017年1月に地震保険料の改定が行われたことが要因と考えられます。
地震の増加・保険金の支払いの増加に伴い、地震保険料は値上げされています。
2017年の1月以降、2019年1月にも地震保険料の改定が行われました。

地震保険は比較無しで契約できるので、早めに加入しておくことをおすすめします。
【出典元】
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